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  • 執筆者の写真Emi Norimatsu

ヴェルディ《アイーダ》

更新日:2020年2月27日

広島シティオペラ公演《アイーダ》※終演しました

2018年3月15日(日)

広島JMSアステールプラザ大ホール



アイーダ役を歌わせていただきました。

とてもとても美しい舞台でございました。


アイーダトランペットのお姉さんと!長い!(笑)

終演後、キャスト&マエストロ!エジプトの女神さまもおられます!(笑)


1幕 アイーダ衣装

今回は演出家の意向で「エチオピア王女」のアイーダですが、肌の色は敢えて変えませんでした。


奴隷役なのに、本当に美しい衣装!


もちろん衣装さんの素晴らしいお力✨がありますが、物語の中で、アイーダが特別綺麗な衣装を纏うことを許してくれていたほど、エジプト王女アムネリスはお気に入りの奴隷として、歌詞にあるように本当に妹のようにかわいがってもらっていたという設定のようです。


だからこそ、アムネリスは、妹のように可愛がっているアイーダが恋敵と知って本当にショックだったのかもしれません。







 アムネリス役の方、マエストロと。

アムネリス役のお姉さんは、オペラの間だけでなく普段からとてもお世話になっている方で、アイーダ役にチャレンジする際の悩みの諸々を沢山相談に乗って下さった、心強く愛深い方です。

敬愛する先輩です!


そして、プレイべートはめちゃんこ楽しいお方!(笑)

彼女といると笑いっぱなしで腹筋痛くなりますww












2幕はアイーダも凱旋の式典に参加するのでローブが変わります。この色合いも本当に美しい。


お話しが進んで、アイーダの状況はさらに辛い状況に巻き込まれて行きます。



3幕、夜のシーンに合わせて、闇に紛れるローブに変わります。ここから正にアイーダ役の山場となるお父さんとの2重唱や大好きなアリア「おお我が故郷」が続きます。

このアリアのオーケストラの音にあるオーボエの旋律が、とても美しく、アイーダに何かを伝えようとしているように思えます。

この音、よく言われるのが、アイーダの故郷の空を飛ぶ鳥を表しているということ。




古来日本では「時鳥」が死者と今生を生きる人たちを結ぶ鳥で、亡くなった人たちの想いを生きている人に伝えてくれる、といういう考え方がありますね。


 アイーダにとっては、この鳥がエジプトに連れて来られる前に殺されてしまったお母さんや兄弟姉妹の言葉にならない思いを感じたのではないか・・・と思いながらアイーダとしての言葉を紡ぎました。


 愛しい故郷、もうあなたに会えることは二度とない


なんて言葉だろうと、、、心が傷みます。

世界中の「アイーダ」たちの言葉が、自分の身体を通して音に伝われば・・・と願いながら歌わせていただきました。





心から信頼するマエストロ。

ありとあらゆるポンコツな暴走をしそうになる私を、いつも全力で助けて下さいます。


アイーダ役は、私の歌人生にとって明らかに大きな挑戦の役でした。


戦いに傷つき、家族を想い、故郷を切望し、平和を求めたアイーダの想いは、いまの私自身が大事にしたいと願う中心の部分と似ているように思えます。


アイーダ全幕を括る最後の言葉、アムネリスの祈り

「平安を、平安を・・・」


 愛する人を亡くしてしまう理由は沢山あるけれど、どうかそれが人の努力で避けられる道であるなら、わたしたちはその道を全力で目指して歩んでいけますように。














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